ジェンダー平等と私 日本共産党甲州市議 佐藤浩美さん
女性の視点を施策に
第29回党大会に参加して、ジェンダー平等を人権の問題として大会決議に書き込んで宣言したのはとても大事なことだし、一人ひとりが自分の能力を開花させて生きられる未来社会論とつながると思いました。大会では未来社会論が豊かに語られ、日本共産党ってすごいなと思いました。
学生時代に先輩から、女性としてどう生きるかを考えると「必ず差別の問題、政治の問題に行きつく」と言われたことがいつも胸の中にあります。誰もが人間らしく生きていくために、女性の社会的地位が低いことや自分の能力を伸ばせない現実に対して、社会的な仕組みやみんなの意識を変えなければならないと考えます。
高校で教員として働き始め、労働組合女性部の活動で、産休・育休の拡大や子どもの看護のための休暇取得など母性保護の運動に取り組んできました。学校では女性が頑張っているのに、家族的責任と仕事の両立がうまくいかないなどの理由で管理職になるのをためらうのが実態でした。多忙化の解消とともに女性は家族的責任の多くを担うのは当たり前という意識の変革が必要です。
教員を退職して2021年に甲州市議となって、自治体職場でも女性の管理職が少ないことに驚きました。女性管理職が増えれば多様性が生まれ、もっと市の施策に女性の視点が入り市民に近い政策立案ができるのではないでしょうか。管理職などによるパワハラ・セクハラも起きにくくなると思います。
さらに、会計年度任用職員の格差も深刻です。甲州市では市職員の4割でそのうちの82%が女性です。市は「給与表は一般職員と同じだから差別していない」というけれど、実際は働き続けられたとして10年も働けばそれ以上給与は上がらない、退職金はない、扶養手当はない、住居手当もない、だから生涯賃金にするとすごい差があります。
図書館や保育園では正規職員より会計年度任用職員のほうが多い状況です。そこでは専門性や継続性が必要です。女性への間接差別であり、女性が自立することに真っ向から逆行しています。私は議会で、手当の支給、産休・育休の保障のために継続した雇用を求めています。
今年は、市議会で国連の「女性差別撤廃条約」の実効性を強化するための「選択議定書」を日本政府に批准するよう求める意見書の採択めざし、活動しています。ジェンダー平等が一日も早く国際基準となるよう取り組んでいきたいと思います。
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