2025年1月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

« 重度障害者医療費助成 窓口無料に戻せ 決算委で菅野氏 | トップページ | 学校給食無償化求める 市民グループが知事に要請 »

2024年12月 5日 (木)

さらに大型開発の危険 登山鉄道新案撤回を 名取県議に聞く

山梨県の長崎幸太郎知事は11月18日、富士山登山鉄道構想について、これまで検討してきた次世代型路面電車(LRT)による「鉄軌道」方式を断念し、新案として新たにゴムタイヤによる車両を用いた「富士トラム」構想を発表しました。新案の問題点について、日本共産党の名取泰県議に聞きました。

◇車輪が変わっても問題は山積み

0c4225ca126e419fcad00b0f4406de1411024x71

県が発表したLRTの「事業化検討に係る中間報告」では、急勾配・急カーブへの転覆脱線の危険、降雪による車両の空転・滑走等の危険など技術的に解決されていない問題点を指摘しています。それらを新案(富士トラム)なら解消できるかは不透明で、問題は山積みです。

さらに、トラム独自のものとして「路面にある磁気マーカーもしくは白線により、カメラで認識して車両を誘導する」しくみがあります。雪や氷が路面を覆った場合に機能しない危険があります。県はロードヒーティングも検討すると説明しましたが、そうなれば大規模な工事に発展しかねません。

しかもLRTでは、終点駅五合目の「半地下方式を想定」した駅施設や車両格納施設整備、中間駅4か所の整備を想定しています。これらの大型開発はトラムに変わっても共通する内容です。

事業費についてみると、LRTで総額1340億円とされたうち、鉄軌道の建設費用を節約できたとしても1000億円はかかる計算です。トラムでも黒字化のために年間300万人の乗客を見込み、冬場も含めた通年運行の想定も変わりません。

さらに知事は「リニア山梨県駅をはじめ、県内各地をこのトラムでつなぐ」とも述べ、登山鉄道以上の大規模開発になる危険があります。

◇電気バスの活用が最も現実的

701a2ba1273d80cc5e6549e8b3338daf

共産党は登山鉄道構想に反対し、電気バスの活用を提案してきました。県は「電気バスだけを通して排ガス車を規制することは道路交通法上難しい」としていますが、道交法に基づいても交通規制は十分可能と考えます。

党県議団は、11月19日に富士吉田市が行なった電気バスによる自動運転の実装実験を視察し乗車してきました。街中と違い、信号や建物のない富士スバルライン上のほうが自動運転も運行しやすいと実感しました。十分に実現可能なものです。

県が電気バスでなく、新案を進めるのは、五合目に高級ホテルを誘致するなどして「富士山を使っていかに富裕層を呼び込むか」という発想が根底にあります。大きな開発をせず、富士山の抱える課題を解決するには、電気バスの運行が最も現実的です。

登山鉄道構想に反対する団体と問題点を共有し、富士山を傷つける県の構想を撤回させるために、引き続き取り組んでいく決意です。

 

 

« 重度障害者医療費助成 窓口無料に戻せ 決算委で菅野氏 | トップページ | 学校給食無償化求める 市民グループが知事に要請 »

活動紹介」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 重度障害者医療費助成 窓口無料に戻せ 決算委で菅野氏 | トップページ | 学校給食無償化求める 市民グループが知事に要請 »

無料ブログはココログ