県内初の「9条の碑」 北杜市
山梨県内で初の「憲法9条の碑」が北杜市に建てられ、6日、除幕式が行われました。碑ができたのは同市須玉町江草の県道23号線沿い。土地の持ち主の中田宏美さん(78)の非戦と平和への思いが込められています。
中田さんの父親は1941年に海軍機関学校を卒業すると戦地ボルネオ島に送られ、船上で爆撃を受けます。島にたどり着くものの左脚を失い、兵役免除に。53年に脚の傷口が悪化し34歳で亡くなりました。
中田さんは母親の恒子さん(103)から、「父親はお酒を飲んだ時『天皇陛下はうそをついた』とつぶやいていた」と聞かされてきました。
そんな戦争体験が風化していくと感じた中田さんは、9条の碑の建立を決意。地元の明野・須玉9条の会の会員らと長野県にある9条の碑を訪れるなどして準備を進めました。
除幕式では各地の憲法9条の碑を調べるジャーナリストの伊藤千尋さんがあいさつし、「過去を記憶にとどめるのではなく未来の平和を願うもの」と述べました。
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