鉄道反対に全国から激励 富士吉田市が意見交換会
富士吉田市は16日、同市で県が推進する富士山登山鉄道構想やオーバーツーリズムの課題などについて話し合う「富士山の未来を引き継ぐ意見交換会」を開きました。山小屋や登山ガイド、観光団体、神社など富士山に関わる地元関係者と登山口のある静岡県の3市町など15団体が参加しました。
冒頭あいさつで堀内茂富士吉田市長は、登山鉄道に反対している同市に全国各地から激励の声が寄せられていることを紹介し「1400億円もの経費をかける大工事を誰が望むのか。災害から県民を守ることにお金を使うべきだ」と語りました。
地元関係者から登山鉄道に対し「単なる観光として消費してはならない。信仰の山として全体像が残せるよう考えることが必要だ」「富士山を傷つけるべきでない」など反対が相次ぎました。
さらに、環境保護や防災対策、登山客の安全対策などの視点から、5合目に電気・通信のインフラ整備が急務とした発言が多数出されました。日本共産党県議団(名取泰、菅野幹子両県議)は、県議会で富士山登山鉄道構想に反対し「5合目における電気や水道などのライフライン整備を登山鉄道と別の課題として進めるべきだ」と求めてきました。
進行役の東京大学准教授の山本清龍さんは、富士山の全体像を伝えることの重要性を述べ、議論の機会を増やすことを提案しました。
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