断たれた命綱 再び 重度障害者窓口無料の復活を
7日投票の県議選で重度心身障害者の医療費の窓口無料復活が重大な争点となっています。一貫して復活を求めてきた日本共産党が2議席を獲得できるかにその成否がかかります。
窓口無料制度は2014年に、国の国庫支出金の減額(ペナルティー)を理由に廃止され、一時払い方式(償還払い)に改悪されました。
市町村には独自の子どもの医療費窓口無料制度があるため、障害を持つ子どもだけが窓口無料が受けられないことになりました。
共産党のこごし智子県議は、この問題の理不尽さを告発。前回の県議選でも大きな争点となり、復活を求める住民運動が広がりました。2016年にはこごし県議の論戦と市民の運動が結んで、中学卒業までの重度心身障害児の医療費について窓口無料が復活しました。
しかし、高校生以上の重度心身障害者については一時払い方式のため、「お金がないと病院に行けない」と切実な声が上がっています。
障害者団体や医療関係者などが「重度心身障害者医療費の窓口無料復活を求める会」を結成し、制度の復活を求めて20708人分の署名も集め、「障害者がかかる毎月の医療費は大きく、窓口での一時払いのために家族に負担が重くかかり生活が大変」など実態も示し、県に要請してきました。
県は、窓口での一時払いが困難な人に事前の申請で医療費を貸与する制度を設けていますが、障害者の家族などは、「手続きが大変で、手数料もかかり、利用できないで必要な医療が受けられないことになる」と声が上がっています。
同会の吉野美佐事務局長は県への要請で「4年たって制度の不備がはっきりしてきた。実態を調査して個別のケアをすべきだ」と批判しました。
共産党勝利が復活への道 こごし候補の訴えに期待の声
共産党は一貫して窓口無料復活を求めてきました。県内の重度障害者の医療費助成対象者は2万7631人。償還払い制度となってから、医療機関への受診が減っていること、医療費助成の受給者も減っている実態を示し追及してきました。
自民党は、「適正に執行されている」など県の立場を追認する冷たい姿勢です。
定数9に11人が立候補する大激戦となった県議選甲府市区。街頭からこごし智子候補が「重度障害者にとって窓口無料は命の綱。断ち切れた命の綱をもう一度結びたい。窓口無料を復活させる共産党を勝たせてください」と気迫を込めて訴えると、涙をにじませながら拍手する聴衆の姿も見られます。「息子が透析をしている。窓口無料を何とか復活させてください」など多くの県民の期待の声が寄せられています。
「求める会」よびかけ人代表のひとりの宇藤健司医師は、共産党演説会で「署名の運動を大きく広げながら、共産党の県議2人と市議4人を勝たせることが、窓口無料復活の近道です」と訴えました。
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