
日本共産党山梨県委員会は18日、甲府市で志位和夫委員長を迎え、街頭演説会を開きました。会場となった北口よっちゃばれ広場には、猛暑のなか聴衆が幾重にも広がり、来年の参院選、統一地方選での党躍進に向けた志位氏の熱い訴えでの節々で大きな歓声が飛びました。しいばかずゆき参院比例候補、宮内げん参院山梨選挙区候補、こごし智子県議が必勝への熱い決意を表明しました。
志位氏は、豪雨災害への対応について、待ったなしの課題となっている避難所の生活環境改善に注力することに加え、「被災者の苦しみに心を寄せ、従来の形にとらわれずあらゆる必要な支援を」と訴えました。
その上で、6野党・会派が共同提出している支援金の300万円から500万円への上限引き上げや、半壊や一部損壊までの支給範囲の拡充を盛り込んだ被災者支援法の改正こそが「被災者が希望を持てるメッセージになる」と強調しました。

日本の政治を大本から変える
志位氏は、歴史上かつてない異常国会のたたかいに触れながら「日本の政治をおおもとから変える三つのチェンジ」を訴えました。
第一は、ウソのない正直な政治をつくることです。
志位氏は、公文書の改ざん・隠ぺい、虚偽答弁といった異常事態の根拠には安保法制=戦争法の強行による立憲主義破壊と憲法解釈の改ざんにあると告発。「安保法制強行は国民を危険にさらし、底なしの政治モラルの崩壊につながった」と述べ、安保法制を廃止し、ウソのない政治を取り戻そうと呼びかけました。
第二は、1%の富裕層と大企業のための政治から、99%のための政治に切り替えることです。
安倍政権が強行した過労死を促進する「残業代ゼロ制度」を廃止する新たなたたかいを呼びかけた志位氏。「使い捨て」労働を主導してきた財界の当事者でさえ「間違っていた」と認める破たんの道を、その自覚なしに暴走する安倍政権に経済のかじ取りをまかせるわけにはいかないとして、「財界中心から国民のくらし中心に経済政策の転換を」と訴えました。
第三は、「戦争する国」づくりをやめ、9条にもとづく平和外交で世界に貢献する日本を、という点です。
志位氏は、朝鮮半島で起きている平和の激動について、「根本で働いている力は戦争に反対し、平和を求める各国民衆の力だ」と強調。いま日本に求められているのは、平和の激動に逆らう安倍政権による「戦争する国づくり」ではなく、「北東アジアに平和体制を構築するための9条をもつ国にふさわしい外交的イニシアチブだ」と力説しました。
安倍政権を倒すには
「なぜ安倍政権はあんなひどいことを繰り返しても倒れないのか」と問いかけた志位氏は、安倍政権がこの5年半で権力を維持してきた方法について、①次々と目先を変え国民に自分たちの悪事を忘れさせる②「数の力」で強権を振るい国民に諦めさせる③国民のなかにさまざまな分断と対立を持ち込む―ことを指摘。
「だからこの政権を倒す方法は、『悪事を忘れずに選挙で審判をくだす』『諦めないでたたかいを持続させる』『立場の違いを超えて連帯する』こと」だと熱く訴えました。
最後に志位氏は、参院選で市民と野党の「本気の共闘」への発展で32の1人区で勝利をめざし、比例で「850万票、15%以上」を獲得し、共産党躍進の大波をつくりだそうと訴え。
統一地方選では、定数9の甲府で初めて2議席に挑戦する県議選で、「中学3年生までの障害児の医療費窓口無料を復活させるなど1人でも県政を動かしてきた党の議席が2議席になれば何倍もの力を発揮する」と述べ、躍進を訴えました。

来年の参院選、県議選候補が決意表明
しいばかずゆき参院比例候補は、米軍の特殊作戦機CV22オスプレイが16日に富士吉田市上空を無通告で飛行したことにふれ、「植民地のような態度をとる米軍に満身の怒りを込めて抗議する」と力を込めました。
宮内げん参院山梨選挙区候補は「うそをつき、国民が何を言おうがおかまいなしの安倍政権を終わらせよう」と呼びかけました。
中間・統一地方選挙の県市議候補が紹介され、すがの幹子候補=新=とともに県議選をたたかう、こごし智子県議は、「複数議席の実現で新しい歴史の1ページを開きたい。県民の願い実現に力を尽くす」と決意を語りました。
立て看板を見て参加した男子大学生(18)は、「情熱をもって語っているところにひかれた。沖縄県民の声を聞かずに基地建設が進むことに憤りを感じている。国民あっての政治だと思う。国民の声を聞かない安倍政権はおかしい」と話しました。
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