
党県委員会は17日、志位委員長と語り合う集いをアピオ甲府で開きました。会場からは、党の綱領、理念、歴史にかかわる疑問とともに、「共産党のスポーツ施策の考えは?」「死刑制度をどう考える?」などの市民の幅広い関心事が寄せられ、志位氏が一つひとつ丁寧に回答しました。参加者から「党首の志位さんと直接話せてすごくよかった」「未来社会論の話はとても勉強になった」などの声が聞かれました。
志位氏は、「僕は昔から共産党が大嫌いでした」という放送プロデューサーの杉江義浩氏のブログを紹介。杉江氏が党綱領を読んで自衛隊や天皇制を巡る共産党の立場への誤解が解け、「日本共産党綱領は、僕が想像していたよりも格段に進化し、現代の日本の政治を担う政党として、現実路線を強く打ちだしていることがわかりました」「今の安倍独裁政権よりは、はるかにマシなので、脱安倍独裁のための一票を、安心して投ずることができます」と書いていることを語ると、会場から感嘆の声が起こりました。
安保条約の神話
「日本を守るために日米安保条約は必要ではないか」と問われ、志位氏は、「日米安保条約が“日本を守っている”というのは実は“神話”です。在日米軍は、日本を守ることを任務としておらず、海外への『殴り込み』部隊がその実態なのです」とズバリ。さらに、「トランプ米大統領が、仮に北朝鮮への先制攻撃を開始したら、安保法制=戦争法を発動して、自衛隊が米軍とともに戦うことになる。そうなれば日本に戦争をよびこむことになってしまいます」と指摘し、憲法違憲の安保法制はただちに廃止すること、国民多数の合意で安保条約を廃棄して「日米友好条約」を結ぶという日本共産党の改革の提案を語りました。
生産目的変わる
会場では女性が「生産手段の社会化とは?」と質問。志位氏は、資本主義のもとで恐慌・不況、格差と貧困、環境破壊、投機マネーといった様々な矛盾が深刻だが、その根源にあるのは「利潤第一主義」だとズバリ。「利潤第一主義の害悪をなくそうと考えれば、ここの資本家が持っている生産手段を社会全体のものにする『生産手段の社会化』が必要です。そのことによって、生産の目的が『利潤第一主義』から『社会と人間の発展』へと変わります。これが未来社会に進む変革の中心の課題ですが、その結果つくられる未来社会の一番の特質は、一言でいって、『人間の自由で全面的な発展』を保障する社会ということにあります」と、未来社会の魅力を縦横に語りました。
最後に志位氏は、「自然の法則と違って、社会の法則は、国民のたたかいがあってはじめて現実のものとなります。一回きりしかないかけがえのない人生です。社会進歩に自らの人生を重ねて、歴史の促進者として歩んでいただくことを訴えます。日本共産党に入っていただき、ご一緒に世直しをやろうではありませんか」と入党を呼びかけました。
参加者の感想
「共産党は労働党に名前を変えたらいかがですか」と提案した大学教員の女性は、「志位さんは、共産党という名前には理想と歴史が詰まったものと答えてくれました。まだ共産党という名前に悪いイメージが付きまとっているのも、それにちゅうちょする人がいるのも確かです。そこを払しょくしてほしいし、名前に込められた思いを私たちも語れるようにならないといけませんね」と感想を語りました。
「共産党は批判だけでなく、もっと提案型になってほしい」と訴えた男子大学生に、志位氏は「その通りだと思います。私たちももっと努力します」と答えました。
この男子大学生はつどいの後、「志位さんに、ここまで何でも話ができるとは思わなかった。国民の声を聞かない首相とは雲泥の違いです。ツイッター上に共産党の提案が発信されれば、僕らもリツイート(拡散)しやすい。もっと共産党の政策を広げたい」と語りました。
「生産手段の社会化とは」と質問した女性は「資本主義の格差社会がなくなってほしいから、働く時間が短くなって自由が保障される社会になればうれしいです。マルクスをもう少し勉強してみたいなと思いました」と話しました。
死刑制度について質問した甲府市の男性は「死刑制度の廃止はできる限り早く共産党に引っ張っていってやってもらいたい。志位さんは新聞や雑誌よりグッと近くて気さくな方でこういう企画なら若い人にも伝わると思います」と述べました。
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