家庭訪問、公務と認めず 教員の災害請求棄却 甲府地裁
家庭訪問をした際に負傷した甲府市の小学校教員深澤佳人さんが、地方公務員災害補償基金が公務災害申請を「公務外」と不認定したことの取り消しを求めた裁判で12日、甲府地裁は請求を棄却しました。
深澤さんは2012年8月、地域の防災訓練に参加する途中、受け持ちの女子児童宅に忘れ物を届けた際に飼い犬に咬まれて負傷しました。公務災害の申請に対して、同基金は「休日の防災訓練は公務と認めがたい、この日に家庭訪問をする緊急性、必要性が薄い」などと公務外としていました。
判決は、校長に防災訓練に参加しないと申し出るのは困難だったとして一定の公務性があると認めましたが、家庭訪問については、訓練に行く経路から逸脱し、校長の職務命令に基づかないとして公務上のものでないとしました。
判決後の記者会見で弁護団は「裁判所が訓練を校長の事実上の強制であり公務と認めたことは評価できる。しかし、教育として必要性のある家庭訪問を公務として認めなかったことは問題だ」と述べました。
深澤さんは「裁判で校長の命令を認めたのは大きな成果ですが、通勤経路から外れたら公務でないとすれば、経路外の教育的な指導や支援の途中の事故は何の保証もないことになる。控訴する方針です」と話しました。
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