大雪被害についての緊急の申し入れ
山梨県知事 横内正明 殿
2014年2月16日
日本共産党山梨県委員会
委員長 千葉信男
県議会議員 小越智子
大雪被害についての緊急の申し入れ
大雪による被害への対応に敬意を表します。
県内の大雪は、14日朝から15日の午前まで降り続き、最大積雪量が甲府市で114センチ、富士河口湖町で143センチと過去最多となり、「観測記録のある120年前から最多の積雪量」(甲府地方気象台)となりました。
この影響で15日、富士河口湖町の路上で凍死と思われる女性の遺体が発見され、県全体で67人を超えるケガ人が確認されました。家屋の倒壊、半壊も各地で確認され、停電は4000戸に広がっています。(16日午前11時、県防災危機管理課まとめ)
各地で家屋や車庫、農業用ハウスの倒壊なども広がり、交通網も鉄道各線に加え、高速道や国道、県道などが2日間にわたって全面的に通行止めとなり、長時間車内に閉じ込められる人も続出。東京など首都圏からの交通網が寸断されたため、県内のコンビニでは弁当やパン、惣菜などが完売となり、「道路復旧の見通しがつかず、いつ入荷できるかわからない」(コンビニ各店)状態となっています。
日本共産党県委員会は15日、雪害対策本部(責任者 小越智子県議)を設置。党地方議員らを通じた県内被害状況の調査に全力をあげています。
対策本部には「長野県に向かっていた友人が、24時間以上車中で助けを待っている」(北杜市)、「灯油も冷蔵庫の中身も底をつきそうだ」(甲府市)、「あと1日分しか食料がない」(1人暮らしの高齢者)、「業者も来ず、お客さんに出す食材がない。灯油も配達されず、明日から暖房もお風呂も入れないかも」(石和温泉のホテル)、「ブドウのハウスが各地で倒壊」(笛吹市、甲州市)、「野菜やイチゴのハウスが倒壊」(甲府市)などの情報が寄せられています。
経験したことのない大雪で、県内は完全に陸の孤島ともいうべき状況になっており、食料や燃料の不足など、県民生活にも深刻な影響が広がっています。
以下、緊急に要望するものです。
記
一、人命最優先の対応を。国道の立ち往生の車内に閉じ込められている人をはじめ、帰宅困難者への支援、孤立している集落や施設への対応、雪かきもできず外出できずにいる1人暮らしの高齢者などの安否確認、除雪や食料や灯油の調達などの援助。医療機関に聞き取りを行うなどして透析患者などが必要な受診ができないことのないよう対応をとること。
一、物流がマヒしていることにより、食料や灯油の不足が心配される。一日も早い中央自動車道の復旧、幹線道路の早急な除雪により、物流の復帰を急ぐこと。生活道路の除雪を地元業者に重機レンタル料の補助も行い協力を求めるなどして復旧を急ぐこと。県内JR各線の復旧を急ぐこと。
一、ブドウや野菜、イチゴなどのハウスやブドウ棚の倒壊など県内農業に深刻な影響が出ている。被害の実態を把握するとともに、苗の確保や消毒への補助、倒壊した施設の撤去費用や新たな建設費用への補助など被害農家への支援を行うこと。また、個人住宅や車庫の損壊にたいする助成を行うこと。
一、記録的積雪による山梨県の深刻な被害の実態や交通機関の状況などについてのテレビ等での情報が不足しているという指摘が多くの県民から寄せられている。県は、報道機関への要請もふくめ、県民に丁寧な情報提供を行うこと。
一、国に対して、ただちに災害救助法の適用を求め、できうる限りの支援を要請すること。自衛隊の災害派遣要請についてもさらに増員を要請するなど一日も早い復旧への協力を要請すること。
以上
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